クラスメイトへの説明が終わり、翌日、先生からこういうことを言ってもらった。


「お話、すごく良かったので、
迷惑じゃなければ、隣のクラスでもしてあげて欲しいんです。」




三男の学年は2クラスなので、
隣のクラスでもお話をすれば、
学年の児童全員に話ができる事になる
またとないチャンスだ


「クラス替えもあるし、今年度のうちに話を聞いておいてもらった方がいいかと思って。
最初から2クラスで、聞かせてもらえば良かったですね。思いつかなくってすみません。」




確かにそうだが、具体的にどんな内容になるのかも、分からないまま隣のクラスにまで声をかけるのは難しいだろう。


私としては願ってもない事なので、二つ返事でお受けした。感謝




良かったという話を隣のクラスの先生にしたら、是非と声をかけてくださったようなんだけど、


その後、よく聞くと、
「学校公開の日(誰でも授業を見に行っていい日)にすれば、保護者にも聞いてもらえるし、いい機会だと思うんですが、いかがでしょう?」

とのこと。


なんですとー?!


生徒相手に話をすることは慣れている私だが、
保護者の前でって、めちゃくちゃ緊張するやーん
しかも、三男に興味を持ってくれてるのかよく分からないお隣のクラスで




しかし、こうなっては乗りかかった船だ。
確かに、いい機会だし、
覚悟を決めて、お受けする事にした




せっかくなので近所のママ達にも声をかけようかと思ったが、先生とも相談して、やめておいた。


というのも、次男が1年生の時の学校公開には、結構な数のママ達が来ていたことを思い出したからだ。


三男のクラスにも、このことは案内はしてくれるという事だったので、もし、聞いてくれる人数が増えて、隣のクラスに迷惑をかけてはいけない。




ふたを開けてみると、今年の学校公開は、全体的に来ている人が少なかったので、そんな
心配はせず、バンバン声をかければ良かったなーという感じだった


でも、保護者の方が少なかった分、子ども達に集中できて良かった


興味がないかも?と心配したが、
隣のクラスのお友達も最後までしっかり話を聞いてくれた


来てくださった保護者の皆さん、聞いてくれた子ども達、そして場を提供してくださった先生に感謝だ










説明をした後、
変わったことがいくつかある。




まず、クラスのお友達だが、
朝、上靴に履き替える時に、お手伝いをしようとするお友達がほとんどいなくなった





これは、私がしたお願いを聞いてくれたからだと思う。


「時間がかかるけど、1人で出来るから、
待ってあげてね。
分からない時や、動きが止まっている時は教えてあげてね。」


一本多い染色体に邪魔されながらも、
ゆっくり成長してきた三男。


みんなが手伝ってくれる気持ちはすごく嬉しいけれど、それでは、三男の練習する時間が減って、なかなか自分で出来なくなる。


それだと、一本多い染色体に負けてしまう事になる。


そんな話をしたからだろう。
お手伝い激減


手伝ってくれるときも、しようか?と聞いてくれたりするようになった。


まだ1年生なのにすごい
ありがたやー




他には、新たな遊びが生まれた。


三男が好きなオヤツがドーナツだと分かったからか、
お友達が両手で輪を作って「ドーナツ食べる?」と聞くと、三男が、「うん」と言って、それを食べるふりをする遊びだ


微笑ましくて、癒されるー






隣のクラスのお友達と三男の絡みはよく分からないんだけれど、


今までも、三男とクラスメイトのやりとりは見てくれていたようで、
両手の人差し指を出して、どっちにする?と選ばせるのについて、
あれは何をしてるの?


とか質問してくれたりしていた。




1時間お話をしたので、私のことは認知してくれたようで、


これ以降は、隣のクラスにいるご近所のシャイボーイも、
挨拶の返事をしてくれるようになった


これまたご近所の別の子のお兄ちゃん(中学生)が、
「話してくれたんやろ?」

と声をかけてくれてビックリ




こっちは、話を聞いてもらったと思ってるのに、
「話してくれた」
なんて、嬉しいやーん




学級通信で知ったようだった。
みんな来年は同じクラスになれたらいいなー






隣のクラスの保護者の方も声をかけてくださった。




「ありがとうございました。
あの…、元々何かされてたんですか?」


あまりにベラベラ喋ってるから不思議だったんだろうなー


「あ、実は教員なんです。」


と言うと納得されていた。




同じように支援級に通うママは、
「すごい!分かりやすかった!
みんな飽きずに聞いてたし、いいなーと思うけど、
やっぱり私には無理やわー
とのこと。


同じ立場の場合は、
自分もやらないといけないのかとプレッシャーに感じたりするようだ。




私は、かれこれ20年以上、この仕事を続けているので、慣れていて当たり前、


でも、下手っぴーだった新人の頃の生徒とも今でも交流があり、彼女らには私が頑張っていたという印象がすごく残っているようだ。


何が言いたいかというと、
心に残るかどうかは、上手い下手じゃない

ってこと。


一生懸命伝えようという姿勢が、
人の心を動かすものだ。




毎年、教育実習の時期になると、それを再確認する。




なので、
子どもの話をしたいけれど、うまく喋れる自信がないという人は、
自分は下手だからと諦めず、
トライしてみて欲しいなーと思った。




(21トリソミーの説明など、
私のパワーポイントで良ければ、
写真を抜いてメールで送ることも出来るので、
ご希望の方はコメントよりお知らせください)




他にも後日、

「勇気をもらいました。」

と声をかけていただいたりもした。


正直なところ、そんなことを言っていただくような大層な話じゃないのに、なんか申し訳ないなーというのが実感だが、


逆の立場なら、私も大いに勇気をもらうかもしれない。


人は何かから学ぼうという生き物なのだと思う。


なので、そう言っていただいた事には、
恐縮せずに、素直に感謝しようと思う。




そして、やはり、
一歩踏み出せずにいるママ達がいたとしたら、
その背中を押したいなーと思う。


もちろん地域の特性もあると思うので、
難しい面も多いと思う。


大阪のごちゃ混ぜ文化、
クラスには外国にルーツのあるお友達もいるし、
多様性を認め合ったり、主張したりしやすい文化基盤の町に住んでいて良かったなーと感じる。




本当に大阪は面白い。


今から40年ほど前に養護学校(今の特別支援学校)が出来た時、
ほとんどの地域では、これで知的障害や肢体不自由のある子どもも学校に行ける!
と歓迎されたと思うんだけれど、


大阪では反対運動が起こったらしい。




なぜなら、すでに、それらの子どもは地域の学校に通っていたからだ。


通えていない子どももいたとは思うけれど、当時を知る先生方にうかがうと、
みんな地域に通ってるのに、引き離すなんておかしい!

とすごい反対運動が起こったという話だった。




まあ、いろんな条件付きでの登校だったりしたんだろうとは思うけれど、他の地域に較べると風通しは良かったんじゃないかと思う。




これは高校も(義務教育とは程度の差があったと思うが)同じで、
当時、一緒に高校時代を過ごしていた友達が、大阪府の教育委員会に入って、
現在のようなシステム(支援の必要な生徒が支援学校ではない高校で他の生徒とともに学ぶシステム)を作ったという話を聞いた。








今回、三男のクラス、そしてお隣のクラスで話をさせてもらって本当に良かった。




三男の出すサイン一覧を教室に置かせてもらったら、
早速覚えてくれるお友達もいたし、


毎日書いている日記も教室に貼ってもらって、コミュニケーションのきっかけになっているようだ。




何よりも、
みんなの三男を見る目が変わったんじゃないかと思う。


なぜだか分からないが、ゆっくりな子


から、


邪魔されながらも頑張っている子


へと。




だからお手伝いも減ったんだろうなと思う。






「先生から(障害についての説明を)説明されるよりも、
親からの方が子ども達にも入りやすい(すんなり理解しやすい)。」


支援級繋がりのママ友が、先生から言われた言葉だ。
そうだろうなーとは思うが、
今回、実感として、本当にそうだなーと感じた。




今後も定期的に、
内容を年齢に合わせたものにバージョンアップしながら、続けさせてもらえたらなーと思っている。




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